2026.10.06

犬との旅行|愛犬のストレスの原因3つと対策まで解説

愛犬と一緒に旅行へ出かけたいけれど、「慣れない場所でストレスを感じないかな」「どんな症状に気を付けたらいいの?」と心配される方も多いのではないでしょうか?

犬にとって旅行は、車の揺れや長時間の移動、慣れないにおいや音、普段とは違う生活リズムなど、さまざまな変化を伴います。

この記事では、愛犬が旅行中にストレスを感じる主な原因や、あくび、パンティング、震えなどのストレスサインを解説します。

さらに愛犬の負担を減らす5つの対策も紹介します。

愛犬のストレスの原因やサインを知って、安全な愛犬との旅行を楽しんでみてください。

愛犬が旅行中にストレスを感じる主な原因3つ

愛犬との旅行では、普段と異なる環境で過ごすことで愛犬がストレスを感じる場合があります。

旅行中の愛犬の様子をよく観察し、何が負担になっているのかを考えることが大切です。

主な原因として、次の3つが考えられます。

  • 移動に伴う揺れと拘束
  • 慣れない環境のにおい
  • 生活リズムの乱れ

ここからは、それぞれが愛犬のストレスにつながる理由を詳しく見ていきましょう。

移動に伴う揺れと拘束

車での移動では、走行中の揺れや振動、移動時間の長さなどが愛犬の負担につながります。

環境省では、犬や猫は輸送時のストレスによって、嘔吐やよだれ、元気がなくなるなどの乗り物酔い状態になることが示されています。

また、車両の振動によるストレスを和らげるため、長時間の輸送では適切な休息時間を設けることが有効とされています。

旅行では長距離を移動するケースもあるため、愛犬の様子を確認しながら、途中で休憩を取りましょう。

ストレス症状が強い場合は、旅行前に動物病院へ相談しておきましょう。

慣れない環境のにおい

旅行先では、犬が自宅とは異なるにおいや音、人の気配など、普段とは違う刺激を受けるため、緊張することがあります。

旅行先で少しでも安心して過ごせるよう、自宅で使っているブランケットやベッド、タオルなどを持参するとよいでしょう。

また、到着してすぐに観光を始めるのではなく、まずは愛犬が周囲を確認する時間を作りましょう。

においを嗅いだり、室内を確認する時間を確保し、愛犬の様子を見ながら無理のないペースで行動することが大切です。

生活リズムの乱れ

旅行中は食事や散歩、休息の時間が普段と変わり、生活リズムの変化も愛犬の負担につながります。

環境省では、動物の健康状態や飼養環境に応じて適切な量や回数で給餌・給水を行うことや、動物のストレスを軽減するために必要な運動時間を設けることを示しています。

旅行中も可能な範囲で普段の食事時間を維持し、十分な水分を取れるようにしましょう。

散歩や観光を詰め込みすぎず、途中で休める時間を確保することも大切です。

特に長時間の移動では、愛犬も人と同じように疲れます。

環境省ガイドラインでも、必要に応じて休息や運動の時間を確保することが示されています。

旅行を楽しむためにも、普段の生活リズムを大きく変えず、愛犬が食事や休息を取れる時間を確保しましょう。

参考:環境省「動物取扱業における犬猫の飼養管理基準の解釈と運用指針~守るべき基準のポイント~」、環境省「動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目」

愛犬のストレスサイン

旅行中は、愛犬が普段とは違う行動を見せることがあります。

こうした変化には、緊張や不安などのストレスが関係している場合があります。

以下は、動物病院の情報をもとに、旅行中に見られるサインの目安と対応について示しました。

程度の目安主なサイン旅行中の対応
軽度あくび、体を舐める・掻く、落ち着きがなくなる刺激を減らし、静かに休める場所を用意する
中等度パンティング、震え、うろうろ歩き回る、逃げようとする観光や移動をいったん止め、愛犬を休ませる
重度繰り返す嘔吐や下痢、激しい震え、体を傷つけるほど舐める・噛む、ぐったりする無理に旅行を続けず、動物病院へ相談する

※なお、軽度・中等度・重度は医学的な重症度分類ではなく、本記事で設定した目安です。 

一つの行動だけでストレスの程度を判断せず、普段との違いや複数のサインを合わせて愛犬の状態を確認しましょう。

ここからは、具体的なストレスサインについて詳しく解説します。

あくび

愛犬が疲れているわけでもないのに、旅行中に何度もあくびをしている場合は、緊張や不安のサインかもしれません。

日本動物医療センターでは、疲れている状況ではないのにあくびをすることを、犬に見られる緊張のサインの一つとして紹介しています。

特に、慣れない場所で普段よりあくびが増えている場合は、周囲の環境に緊張している可能性があります。

一方で、あくびは眠気によっても起こります。

あくびだけでストレスと判断せず、表情や行動、周囲の環境なども合わせて確認しましょう。

体を舐める・掻く行為

旅行中に愛犬が普段より体を舐めたり、掻いたりしている場合も、ストレスが関係している可能性があります。

体を舐める、掻くという行動には、皮膚のかゆみや痛みなど別の原因も考えられます。

旅行中だけに見られるのか、普段から続いているのかを確認することが大切です。

荒い呼吸(パンティング)

パンティングは、不安や緊張によって見られる場合があります。

日本動物医療センターでも、パンティングは不安を感じているときに見られるサインの一つとして紹介されています。

一方で、パンティングには体温上昇や呼吸器の異常など、ストレス以外の原因もあります。

特に激しいパンティングに加えて、ぐったりする、嘔吐や下痢があるなどの変化が見られる場合は、熱中症などの可能性も考え、早めに動物病院へ相談しましょう。

体の震え

体の震えも、旅行中の緊張や恐怖によって見られるサインの一つです。

日本動物医療センターでは、知らない人や怖い場所、大きな音などによる恐怖やストレスが、犬の震えにつながると説明しています。

一方で、震えは寒さや痛み、不快感などでも起こります。

旅行中に震えが続いている場合は、愛犬が寒がっていないか、痛がっていないかなども確認しましょう。

室内をうろうろ歩き回る行為

宿泊先などで愛犬が落ち着かず、室内を何度もうろつく場合も、緊張や不安が考えられます。

慣れない環境では、周囲のにおいや音、人の気配などを警戒して落ち着かなくなります。

愛犬が休める場所を用意しても歩き回る状態が続く場合は、観光や遊びを続けるより、刺激を減らして休ませることを優先しましょう。

下痢や嘔吐

旅行中の下痢や嘔吐には、ストレスが関係している場合があります。

日本動物医療センターでは、強いストレスや不安が犬の嘔吐につながる場合があるとしています。

一方で、下痢や嘔吐は食事の変化や感染症、異物の誤食など、さまざまな原因で起こります。

繰り返す場合や元気がない場合は、ストレスと決めつけず動物病院に相談しましょう。

参考

・日本動物医療センター「犬とストレス① ~7つのサイン~」

・古谷動物病院「犬と猫の不安・恐怖症」

・古谷動物病院「犬・猫の行動診療科」

・横浜市中区の動物再生医療センター病院「犬の繰り返す下痢や長引く下痢について」

旅先で愛犬の負担を減らすストレス対策5つ

旅行中の愛犬のストレスを減らすには、普段に近い環境を整え、無理のないペースで過ごすことが大切です。

具体的な対策として、次の5つを意識しましょう。

  • 愛用ブランケットの持参
  • クレートによる居場所作り
  • こまめな移動休憩の確保
  • 普段と同じフードの給餌
  • 余裕をもった行程の管理

ここからは、それぞれの対策について詳しく解説します。

愛用ブランケットの持参

旅行先でも愛犬が安心して過ごせるよう、普段から使っているブランケットやタオルなどを持参しましょう。

旅行先では、宿泊施設や車内など普段とは異なるにおいや音があるため、愛犬が落ち着かなくなることがあります。

普段使っているおもちゃや敷物など、家のにおいがついたものを持参すると、慣れない環境でも安心して過ごすことができます。

ブランケットは移動中にも使えるため、車内と宿泊先で同じものを使用するのもよいでしょう。

クレートによる居場所作り

旅行中は、愛犬が自分から休める場所としてクレートを用意しましょう。

クレートに慣れている犬であれば、周囲からの刺激を減らして休むための場所として活用できます。

また、旅行当日に初めて使用するのではなく、普段からクレートの中で過ごす時間を作っておくことが大切です。

車内では走行中の安全確保のために、クレートを使用する場合は車両にしっかり固定しましょう。

こまめな移動休憩の確保

長時間の移動では、愛犬の様子を確認しながら、途中で休憩を取りましょう。

休憩では、水を飲ませたり、排泄や体調を確認する時間を設けましょう。

安全を確認したうえで車外を歩かせることも、気分転換につながります。

休憩の回数や時間は一律に決めるのではなく、移動時間や愛犬の年齢、体調などに合わせて調整しましょう。

普段と同じフードの給餌

旅行中は、できるだけ普段から食べているフードを持参しましょう。

慣れない環境では食欲が落ちる犬もいるため、旅行をきっかけにフードまで変えると、食事の変化が負担になる可能性があります。

また、食事の時間も普段から大きく変えないようにしましょう。

旅行先で初めて食べるフードやおやつを与えることは避け、普段の食事を基本にすると安心です。

余裕をもった行程の管理

旅行では予定を詰め込みすぎず、愛犬が休める時間を確保しましょう。

観光地を何か所も回ったり、長時間歩き続けると、愛犬の疲労につながります。

あくびやパンティング、震え、落ち着かない行動などが見られた場合は、予定を変更して休ませることも必要です。

特に初めて訪れる場所では、到着後すぐに観光を始めず、宿泊先や周囲の環境に慣れる時間を作りましょう。

旅行では予定をすべてこなすことよりも、愛犬の様子を見ながら無理なく過ごすことを優先しましょう。

まとめ

愛犬との旅行では、移動中の揺れや拘束、慣れない環境、生活リズムの変化などがストレスにつながることがあります。

あくびやパンティング、震え、落ち着かない行動など、普段とは違う様子が見られたときは、愛犬が無理をしていないか確認しましょう。

下痢や嘔吐が続く場合や、ぐったりしている場合は、ストレスと決めつけず動物病院への相談も検討してください。

旅行中の負担を減らすには、普段使っているブランケットやクレートを用意し、こまめに休憩を取りながら、食事や生活リズムもできるだけ普段に近づけることがポイントです。

愛犬の様子を見ながら予定を柔軟に調整し、無理のない旅行計画を立てましょう。

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